ブランチャード・サミット2017の報告

ブランチャード・サミットとは

講演するケン・ブランチャード博士。 特に米国にはケンの熱狂的ファンが多数います。

ブランチャード・サミットとは、ケン・ブランチャード社のクライアントが世界中から集まり、ケン・ブランチャード社の専門家と共に、優れたリーダーを育成する方法を探求する2日間のイベントです。サミットにおいては、著名人によるスピーチや、クライアント企業による事例発表、ケン・ブランチャード社からの最新プログラムの紹介などが行われます。例年、米国サンディエゴ市にて開催されます。

 

 

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カリフォニアの太陽の光が降り注ぐ中庭にて、昼食をとる参加者たち。 たまたま同じテーブルになった人と、「そちらの会社ではどんなリーダーシップ研修をしていますか?」といった会話が自然に生まれます。

20回目を記念する今年のサミットの参加者は300名を超え、参加人数は史上最高となりました。ここでは、ブランチャード・ジャパンから参加したシニア・コンサルタントのマイケル・グレイザーがサミットの様子を報告いたします。

外部有識者によるパワフルな基調講演

基調講演者として登壇したのはBrene BrownとSimon Sinekの2名です。両氏とも、リーダーシップ論者として米国ではよく知られた存在です。

Brene Brownが話したことで印象に残ったことを以下に列挙します。

  • Vulnerability (脆弱さ)は「不確実性やリスクに直面したときに露呈する感情」と定義でき、リーダーシップには不可欠であること
  • 人間は、vulnerableでなければ、勇敢にもなれない。居心地のよい感情のゾーンから抜け出したり、感情的に傷つくことを避けたりする人は、真のリーダーにはなりえない。「リードすることを選択したということは、傷つくことを選択したようなものなのだ。」しかし、勇敢さよりも感情的安全性を選んだ人は、のちの人生で深く後悔することになるのである。
  • 従業員のことを、人間としてではなく、人的資源として扱う組織は、大きな代償を払うことになるだろう。

Simon Sinekの内容で印象に残ったのは、次のようなことです。

  • ビジネスは、スポーツの試合などと違って、終わりがあるゲームではない。つまり、勝ち負けが決まるゲームではないのだ。その点を多くの企業が勘違いしている。ゲームが終わるのは、自分たちの大義と資源が尽きたときだけである。
  • 終わりなきゲームをするのに必要なことは5つある。その5つとは、大義、勇気あるリーダーシップ、弱みを見せられるチーム、価値ある敵、そして公開された作戦ノート(プレイブック)である。その中でも特に:
    – 大義とは、自己を犠牲にするに値する崇高な大義のことである。「一番になる」というのは大義ではない。大義があれば、激変する環境の中でもぶれないでいられる。
    – 価値ある敵といったのは、競合をあざ笑うのではなく、尊重することが必要だからだ。すなわち、競合を打ち負かそうとするのではなく、競合より上手くやることを狙うべきだ。

とてもパワフルなプレゼンテーションに、自分も含め聴衆のモチベーションが一気に高まりました。

クライアント企業によるSLII®研修の成功事例

サミットでは、実際にSLII®を導入している6社の事例発表もありました。
・Danaher(計測機器、医療機器等の今後コングロマリット)
・Facebook(ご存知、ソーシャルネットワークサービス)
・LORD Corporation(産業用製剤メーカー)
・Barilla America (パスタで有名な国際的食品メーカー)
・US Postal Services(アメリカの郵便事業会社)
・Chamberlain (計測器メーカー)

サミットで発表するには、ブランチャードのプログラムを活用したことで、自社内に確たる成果を創出していることが条件です。多くの世界のクライアント企業の担当者たちは、サミットで発表することを目指して頑張るといいます。事例発表は分科会方式で行われ、私はDanaherとfacebookの2社に参加したので、それらについて概要をお伝えします。

Danaherは果敢な企業買収によって近年に急成長を遂げ、現在は全世界に6万人の従業員を有する大企業です。
従業員エンゲージメント調査結果に端を発し、リーダー層への教育の必要性を感じたDanaherは、世界各地の拠点でSLII®を導入することにしました。日本語を含む10の言語でSLII®が提供されたのです。アメリカ人の発表者の方は、「当初は、アジアなど文化的に異なる地域で、SLII®が受け入れられるか少し心配だったのですが、全く問題ありませんでした。日本でも中国でも、SLII®は好評でした」と語っていました。
また相当数のクラスを運営していくために、研修部の担当者のみならず、受講者からも講師を募るという仕組みがユニークで、聴衆からの関心が高かったです。(注:講師陣は全員がブランチャードの講師認定を受けています)
SLII®の全世界への展開はまだ継続中ではありますが、すでに、従業員エンゲージメントのスコアが11ポイント改善し、部下による上司評価が10ポイント上がるという成果が出ているそうです。

FacebookにおけるSLII®導入は、ユニークで、とても興味深いものでした。Facebookでは、リーダーシップ研修は3種類しか展開されておらず、SLII®はその1つです。
そして、SLII®は「マネジメント研修」ではなく、「企業文化醸成プログラム」と捉えられているそうです。さらに、マネジャーだけでなく、全社員を対象に行われています。その理由として、企業文化を醸成するためには全員が同じものを学ぶ必要があることと、Facebookでは全社員がリーダーであるべきという信念があることの2つをあげています。なんと、20歳のインターン生も受けたりしているそうです!
他にもデータを使った詳しい説明もあったのですが、Facebookの詳しい発表内容はサミット参加者以外には共有できないことになっており、お伝えできないのが残念です。だからこそ、皆様にも是非ブランチャード・サミットに足を運んでみていただきたいと思います!
どうぞ、来年以降のブランチャード・サミット開催についてブランチャード・ジャパンからの発信情報にご注目ください。

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